の忠告通り
――動かずにいることしか――できなかった。
怖い。
と、思った。
カッターナイフの刃が――ではない。
僕にそんな真似をしておきながら、ちっとも揺るがない、ぞっとするくらいに冷えた視線で
とびら
はあく
ねら す
すきま こうこう
ひだりほお
まね
13
試用中
試用中
試用中
試用中
試用中
試用中
試用中
試用中
――僕を見つめる戦場ヶ原ひたぎが、怖かった。
こんな――
こんな剣呑な目をした、奴だったのか。
確信した。
今、僕の左頬の内側に添えられているカッターナイフの刃が、潰されてもおらず、絶対に峰
でもないということを、戦場ヶ原のその目を見ることで、僕は確信した。
「好奇心というのは全くゴキブリみたいね――人の触れられたくない秘密ばかりに、こぞって
寄ってくる。鬱陶しくてたまらないわ。神経に触れるのよ、つまらない虫けらごときが」
「……お、おい――」
「何よ。右っ側が寂しいの? だったらそう言ってくれればいいのに」
カッター……
(ò﹏ò)
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