途半端なその時期に――私はこうなった
の」
「…………」
「一匹の――蟹に出会って」
か――蟹?
蟹と言ったか?
蟹って――冬に食べる、あの蟹?
甲殻綱十脚目の――節足動物?
「重さを――根こそぎ、持っていかれたわ」
「…………」
「ああ、別に理解しなくていいのよ。これ以上かぎまわられたらすごく迷惑だから、喋っただ
けだから。阿良々木くん。阿良々木くん――ねえ、阿良々木暦くん」
戦場ヶ原は。
僕の名を、繰り返して、呼んだ。
「私には重さがない――私には重みがない。重みというものが、一切ない。全く困ったもの
じゃない。さながら『ヨウスケの奇妙な世界』といった有様よ。高橋葉介、好きかしら?」
「…………」
「このことを知っているのはね、この学校では、保健の春上先生だけなの。今現在、保健の春
上先生だけ。校長の吉城先生も教頭の島先生も学年主任の入中先生も担任の保科先生も知らな
いわ。春上先生と――それから、あなただけ。阿……
(ò﹏ò)
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