第9章

れたら、いまや即答の難しいところではあるけれど。

「事前に連絡を入れておくべきじゃなかったかしら? 今更だけれど、こちらから相談事をし

ようというのなら」

「その常識人みたいな発言には驚かされるばかりだけれど、残念ながら、携帯とか持ってない

んだもん、あの人」

「どうにも正体不明ね。不審人物と言ってもいいくらい。一体、何をやっている人なの?」

「詳しくはわからないけれど――僕や、戦場ヶ原みたいなのを、専門にしているんだって」

「ふうん」

全然説明になっていない説明だったが、それでも、戦場ヶ原は追及してくるようなことはし

なかった。どうせもう会うのだからと思ったのかもしれないし、訊いても無駄だと思ったのか

もしれない。どちらも正解だ。

「あら。阿良々木くん、右腕に時計をしているのね」

「ん? あ、うん」

「ひねくれ者なの?」

「先に左利きかどうかを訊け!」

「そう。で、どうなのかしら」

「…………」

ひねくれ者だっ……

(ò﹏ò)

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