第11章

それ以外にはない! 自分で自分の間違いを正せるなんてなかなか

できることじゃない、さすがは戦場ヶ原さん!」

……などと、精々そんなやり取りがあった程度なのだから、僕としてはもう、戸惑うしかな

い。まして、知り合ったばかりの女の子の家に入るなんて、とか、そんなウブな文言を吐ける

状況でもなかった。

ただ、お茶を、見つめるだけである。

その戦場ヶ原は今、シャワーを浴びている。

身体を清めるための、禊ぎだとか。

忍野いわく、冷たい水で身体を洗い流し、新品でなくともよいから清潔な服に着替えてくる

ように――との、ことだった。

要するに僕はそれにつき合わされているというわけだ――まあ、学校から忍野のところまで

僕の自転車で向かってしまった都合上、それは当然のことでもあったのだが、それ以上に忍野

から、色々言い含められているので、仕方がない。

僕は、とても年頃の女の子の部屋とは思えない、殺風景な六畳間をぐるりと見、……

(ò﹏ò)

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