かの所為でそうなったわけじゃない――ちょっと視
点が変わっただけだ」
最初から、そうだった。
それは――それじゃあ、匙を投げた医者と、言っていることがほとんど、変わらない。
「視点が? 何が――言いたいんですか?」
「被害者面が気に食わねえっつってんだよ、お嬢ちゃん」
唐突に、辛辣な言葉を、忍野は放った。
僕のときと同じように。
或いは、羽川のときと同じように。
戦場ヶ原のリアクションが気になったが――しかし、戦場ヶ原は、何も、返さなかった。
甘んじて受けたようにも思えた。
そんな戦場ヶ原を、忍野は、
「へえ」
と、感心したように見た。
「なかなかどうして。てっきり、ただの我儘なお嬢ちゃんかと思ったけど」
「どうして――そう思ったんですか」
「おもし蟹に遭うような人間は、大抵そうだからだよ。遭おうと思って遭えるもんじゃない
し、通常、障るような神でもない。吸血鬼とは違う」
障らない?
? ? ? ? ? ? ? ? ?
ぜん
しゅげんど……
(ò﹏ò)
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