第46章

か、不純とは言わないけれど、

あんまり純粋な感じがしないけれどな。頑張って好きになるなんて――なんか、努力してるみ

たいな感じじゃないか」

「でも、阿良々木さん」

八九寺は少しも譲らずに、言った。

「わたし達が持つ好きっていう感情は、本来、すごく積極的なものではないですか」

「……そうだよな」

確かに。

頑張って、努力するべき――なのかもしれない。

「好きなものに飽きたり、好きなものを嫌いになったりするのって――つらいじゃないです

か。つまらないじゃないですか。普通なら、十、嫌いになるだけのところを、十、好きだった

分、二十、嫌いになったみたいな気分になるじゃないですか。そういうのって――凹みます

よ」

「お前は」

僕は、八九寺に訊く。

「お母さんのことが、好きなんだよな」

「ええ、好きです。勿論、お父さんのことも好きです。お父さんの気持ちだってわかります

し、決して、望んでそういう結果になったわけじゃないこと……

(ò﹏ò)

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