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007
神原駿河の部屋を片付けたとき、炭酸飲料の握りつぶされた空き缶とかスナック菓子の袋と
かインスタント食品のカップとかに混じって、それ一つだけ異様に違和感のある、長細い拵え
の桐箱があった。時代を感じさせる色がついていて、それは神原の扱いが荒かったからだろ
う、傷だらけではあったが、分厚い、丈夫そうな箱だった。多分それは、何らかの骨董品でも
――多分花瓶でも――入れられているのだろうと、僕は思った。この日本家屋の荘厳さのこと
を考えれば、こういう代物があって、それらしいものが中に入っていてもおかしくはない。
しかし。
箱は、空っぽだった。
勿論、だからといってその箱をゴミと判断することはできず、僕はとりあえずそれを段ボー
ル箱の上に積んでおいたのだけれど、話が本題に入るくだりで、神原は、その箱に手を伸ばし
て、そして、僕との間に、物々しげに置いた。そして、この箱には何が入ってい……
(ò﹏ò)
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