ああ……悪いな。じゃ、ちょっと待ってくれ」
尻のポケットから携帯電話を、学ランのポケットから家の鍵を取り出して、それをリュック
サックの中に放り込んでから、忍野に手渡した。「うん」と忍野は言って、スリングを肩に
引っ掛けた。
「しかし――一つだけいいかい? 阿良々木くん」
「なんだよ」
「どうして、自分を殺そうとした相手まで、阿良々木くんは助けようとするんだい? あのお
嬢ちゃんは、無意識とはいえ、願いの裏側とはいえ――阿良々木くんのことを、憎んでいたん
だぜ。阿良々木くんのことを、憎むべき恋敵として、とらえていたんだぜ」
意地の悪い、いつもの軽口――
というわけでも、ないようだった。
「そもそも、雨合羽の正体がお嬢ちゃんだとわかった段階で、阿良々木くんはどうして、お嬢
ちゃんの話を聞こうなんて思ったんだい? 普通はその段階で、問答無用だろうに――その時
点で、お嬢ちゃんをすっ飛ばして、僕のところに来るの……
(ò﹏ò)
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