第8章

――しょうがないな」

「そう……私は阿良々木先輩のことを、たとえ忍野さんに頼まれた仕事だと称して私を人気の

ない山中に連れ込み、無理矢理に欲望のたけをぶつけられたとしても、それを笑顔で許せるく

らい、尊敬している」

「そんな尊敬はいらねえ!」

そして『称して』って何だ!

全然信用してないってことじゃねえか!

「え……? あれ、ひょっとして阿良々木先輩、本気で何の行為にも及ばないつもりなの

か?」

「何だそのさも意外そうな反応!」

「それとも、さては阿良々木先輩は女性の方から誘わせるつもりなのか? ははーん、そして

戦場ヶ原先輩に対しては『誘われたのだから浮気ではない』と言い張るつもりなのか」

「わかった、さては神原、お前はあれだ、そうやって僕と戦場ヶ原との関係を破局に追い込も

うと企んでいるんだな! 身体を張った妨害作戦なんだな!」

「バレたか」

「てへって感じに舌出してんじゃねえ! えらく愛らしいじゃねえか馬……

(ò﹏ò)

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