第79章

、階段でのコンタクトから、今まで、ずっと。

思い出……記憶。

羽川の記憶は――もう、消えない。僕としては、怪異とかかわった記憶など、消えてしまっ

た方がいいと、それでも思うけれど――でも、やっぱり、それについては、忍野の言う通りな

のだろう。

忍野の言うような意味だけでもなく。

僕も――やっぱり、忘れたくない。

あの春休みのことを。

あの地獄を。

だって、全てはあそこから始まったのだから――

「……忍――忍野忍」

絶対に、見つける。

見つけてみせる。

僕はお前のことを、一生背負うって、決めてるんだ――

「よし……そろそろ、休憩、終了だ」

僕は、ペダルを再び、漕ぎ出した。ちょっと休んだだけで、体力は大部分、回復している―

―全くもってとんでもない身体である。

星空はともかくとして――深い時間である。

もうしばらくしたら、中学生の千石には家に帰ってもらわないとならない。そうなると、た

だでさえ少ないこちらの戦力は、更に……

(ò﹏ò)

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