第87章

有していても、記憶を共有しているわけじゃないにゃ。お前が言った通り、俺にわ

かるのはストレスに関することだけにゃん」

「ああ、そうだっけ」

でも――羽川と会った段階で、僕は吸血鬼だった。それも、もどきでもなんでもない、人間

に戻る以前の、正真正銘の吸血鬼時代だ魅了とやらの効力も、今の比ではないだろう。羽川

は、もろにそれに、当てられてしまったはずだ。

「羽川は真面目な奴だから、それで思いつめちゃったっていうんなら、百パーセント被害者だ

よなと思ってさ――」

「………………」

「どうした? 急に黙り込んで」

? ? ? ? ? ? ぼうとく

やゆ あざけ

? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ?

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「いや――それは違うにゃ」

ブラック羽川は言った。

「確かに、吸血鬼の特性に魅了ってのがあるのは本当だけれど――それが使えるのは純粋にゃ

吸血鬼の中でも、限られた種だけに……

(ò﹏ò)

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